まず、一つ数字を見てほしいのです。
「資金繰りが悪くなっても、誰にも相談しない」経営者の割合
全国平均 27.3% 地方では4割近くに達する県も出典:エヌエヌ生命保険「中小企業の経営者が資金繰りが悪化した際の相談実態」2023年1月 n=7,222
4人に1人以上が、誰にも話せないまま抱えています。
あなたも、今そうではないですか?
あなたもそうじゃない?
死が頭をよぎったことが、一度もない社長に、この話は関係ありません。
でも——一度でもよぎったことがある社長なら、この先を読んでください。中小企業の経営者なら、その気持ちがどこから来るのか、あなたにはわかるはずだから。
実際に相談に来てくれた社長たちが、後になって話してくれることがあります。来る前はこんな状態だった、と。
その気持ちは、私にもわかります。
私も創業当初、日払いのアルバイトをしながら知人に頭を下げて回っていた時期がありました。資金繰りの怖さは、自分ごととして知っています。
でも私がこの仕事を続けている理由は、もっと重いところにあります。
税理士事務所に勤めていたころ、担当していたアパレル会社の社長が命を絶ちました。
数字は見ていた。もうちょっとで黒字、というところまで来ていたんです。でも、その社長が毎晩何を考えていたかを、私は知らなかった。もっと早く、もっと深く踏み込めていたら——という後悔が、今でも消えません。
だから私は「資金繰りの数字」だけでなく、その向こうにいる社長に関心を持ち続けています。
合同会社Properly 代表 佐藤 崇今、すぐにでも倒産しそうなら
相談に来るのが残念ながら遅かった、という場合があります。そのときに「助かりますよ、頑張りましょう」とは言えません。
でも、これだけは伝えたい。あなたの人生は、会社と一緒に終わりません。
あなたの仕事ぶりを見てきた人が、必ずいます。一時に迷惑をかけることがあっても、その人たちはあなたの再出発を助けてくれます。地域の方々には、その後ゆっくり返していけばいい——お金の話ではなく、信頼の話として。
だからこそ、変なあがきはしないでほしい。ファクタリングへの依存、二次・三次借入の乱用——それは深みにはまる一方です。まず一度、話してください。
実際にこういう人がいます。静岡県の話です。
倒産後、支援してくれた社長の下で1年間、従業員として働きました。その社長の強い勧めで再起業を果たし——最初の1年でAMEXカードが使えるようになった。次の3年で日本政策金融公庫が資金を出してくれた。10年経った今、とある製品では業界で一目おかれています。
支援した社長は、しみじみとこう言ったそうです。
「もう十分、俺には恩を返してくれた」
会社が終わっても、人生は続きます。そして、あなたを見ている人は必ずいます。
①②③の社長は、こうして取り戻した
まず、やってはいけないことを正直に書きます。
追い詰められた状態では特に、思考が同じところをぐるぐると回ります。違う見解を持つ人間の目で見る、これは鉄則ですよ。
では、何をすべきか。
どんな得意先がいて、どんな見込み先があるか。売上・利益はどう動くか。どの契約が決まれば助かるか。財務でできる調整はないか。
これを一人で考えたら、絶対にだめです。
別の目を入れた瞬間に、お金も心も楽になる。それが、相談することの本当の価値です。
「で、どうなった?」
数字が見えると、人は動けるようになります。支援を申し出る者が現れることもあります。眠れるようになります。外に出られるようになります。
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